本校は、

文部科学省の学習要領に沿っての教育を行っております。


文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」は下記のようになっています。


はじめに ~ なぜ小学校にプログラミング教育を導入するのか ~ 


今日、コンピュータは人々の生活の様々な場面で活用されています。

家電 や自動車をはじめ身近なものの多くにもコンピュータが内蔵され、人々の生 活を便利で豊かなものにしています。

誰にとっても、職業生活をはじめ、学 校での学習や生涯学習、家庭生活や余暇生活など、あらゆる活動において、 コンピュータなどの情報機器やサービスとそれによってもたらされる情報と を適切に選択・活用して問題を解決していくことが不可欠な社会が到来しつ つあります。 コンピュータをより適切、効果的に活用していくためには、その仕組みを 知ることが重要です。コンピュータは人が命令を与えることによって動作し ます。

端的に言えば、この命令が「プログラム」であり、命令を与えること が「プログラミング」です。

プログラミングによって、コンピュータに自分 が求める動作をさせることができるとともに、コンピュータの仕組みの一端 をうかがい知ることができるので、コンピュータが「魔法の箱」ではなくな り、より主体的に活用することにつながります。 

プログラミング教育は子供たちの可能性を広げることにもつながります。 

プログラミングの能力を開花させ、創造力を発揮して、起業する若者や特許 を取得する子供も現れています。

子供が秘めている可能性を発掘し、将来の 社会で活躍できるきっかけとなることも期待できるのです。 

このように、コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に付けるこ とは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこ れからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くと しても、極めて重要なこととなっています。

諸外国においても、初等教育の 段階からプログラミング教育を導入する動きが見られます。 こうしたことから、このたびの学習指導要領改訂において、小・中・高等 学校を通じてプログラミング教育を充実することとし、2020 年度から小学 校においてもプログラミング教育を導入することとなりました。


小学校プログラミング教育で育む力 

(1)プログラミング教育のねらい 小学校におけるプログラミング教育のねらいは、

①「プロ グラミング的思考」を育むこと

②プログラムの働きやよさ、情報社会がコ ンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことがで きるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解 決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと

③各教科 等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすることの三つと言うことができます。

プログラミングに取り組むこ とを通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミン グの技能を習得したりするといったことは考えられますが、それ自体をねら いとしているのではないということを、まずは押さえておいてください。 

①の「プログラミング的思考」及び②の「気付き」や「態度」については、 この後の(2)で解説します。③の「各教科等での学びをより確実なものと する」とは、例えば、算数科において正多角形について学習する際に、プロ グラミングによって正多角形を作図する学習活動に取り組むことにより、正多角形の性質をより確実に理解することなどを指しています。 また、これら①、②、③の三つのねらいの実現の前提として、児童がプロ グラミングに取り組んだり、コンピュータを活用したりすることの楽しさや 面白さ、ものごとを成し遂げたという達成感を味わうことが重要です。「楽 しい」だけで終わっては十分とは言えませんが、まず楽しさや面白さ、達成 感を味わわせることによって、プログラムのよさ等への「気付き」を促し、 コンピュータ等を「もっと活用したい」、「上手に活用したい」といった意 欲を喚起することができます。さらに、学習活動に意欲的に取り組むことに より、「プログラミング的思考」を育むとともに、各教科等の内容を指導す る中で実施する場合には、プログラミングを学習活動に取り入れることで、 各教科等の学びも充実していくことが期待されます。このためには、学習指 導要領に示すとおり、児童がプログラミングを「体験」し、自らが意図する 動きを実現するために試行錯誤することが極めて重要となります。 

プログラミング教育の実施に当たっては、①、②をねらいとすること、各 教科等の内容を指導する中でプログラミング体験を行う場合には、これに加 えて③をねらいとすることが必要です。 

もちろん、学習場面ごとに必要なねらいのいずれかに重点を置くということは考えられますが、小学校6年間を通じて必要なねらいのいずれかが全く 欠けていた、ということは望ましくありません。

どのようにすれば「プログラミング的思考」を育み、「気付き」を促し「態度」を育むとともに各教科 等の学びをより深めていくことができるのかについては、この後に述べてい きます。 

(2)小学校プログラミング教育で育む資質・能力で述べたように、有識者会議「議論の取りまとめ」では、プ ログラミング教育で育む資質・能力を、各教科等で育む資質・能力と同様に、 資質・能力の「三つの柱」(「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」、 「学びに向かう力、人間性等」)に沿って整理しています。

これらについて、 小学校の児童の発達の段階を踏まえると、次のように考えることができます。

 ① 知識及び技能 子供たちがコンピュータを用いて情報を活用したり発信したりする機会が 一層増えてきている一方で、その仕組みがいわゆる「ブラックボックス化」 しています。

有識者会議「議論の取りまとめ」の「子供た ちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるという ことを体験させながら」とは、そうした情報社会に生きる子供たちが、コン ピュータに意図した処理を行うよう指示をする活動を通して、コンピュータ はプログラムで動いていること、プログラムは人が作成していること、また、 コンピュータには得意なこととなかなかできないこととがあることを、体験 を通して気付かせることです。コンピュータが日常生活の様々な場面で使わ れており、生活を便利にしていることや、コンピュータに意図した処理を行 わせるためには必要な手順があることに気付くことが、今後の生活において コンピュータ等を活用していく上で必要な基盤となっていきます。 プログラムを作成する上でのアルゴリズム(問題を解決する手順を表した もの)の考え方やその表現の仕方、コンピュータやネットワークの仕組み、 コンピュータを用いた問題の発見・解決のための知識及び技能等について は、中学校や高等学校の各教科等で学習しますので、小学校段階では、こう したことへの「気付き」が重要と考えられます。なお、有識者会議「議論の 取りまとめ」では、プログラミング教育で育む知識及び技能について、小・ 中・高の学校段階に応じて、次のように示されています。

② 思考力、判断力、表現力等 有識者会議「議論の取りまとめ」では、プログラミング 教育で育む思考力、判断力、表現力等について、「発達の段階に即して、「プ ログラミング的思考」を育成すること。

コンピュータに意 図した処理を行わせるために必要な論理的思考力、すなわち「プログラミン グ的思考」を育成することは、小学校におけるプログラミング教育の中核と も言えますので、以下に詳しく解説します。 

【「プログラミング的思考」とは】

「プログラミング的思考」は、 「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが 必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたら いいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に 近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と説明されています。 

このことをコンピュータを動作させることに即して考えます。

コンピュー タに自分が考える動作をさせるためには、①コンピュータにどのような動き をさせたいのかという自らの意図を明確にした上で、まず、②コンピュータ にどのような動きをどのような順序でさせればよいのかを考えます。この際、 意図した一連の動きが、一つ一つの動きをつなげたものであることを理解す る必要があります。そして、③一つ一つの動きに対応する命令(記号)が必 要であることを理解し、コンピュータが理解できる命令(記号)に置き換え た上で、④これらの命令(記号)をどのように組み合わせれば自分が考える 動作を実現できるかを考えます。*5 さらに、⑤その命令(記号)の組合せを どのように改善すれば自分が考える動作により近づいていくのかということ も試行錯誤しながら考えていきます。


(引用先)文部科学省 小学校プログラミング教育について(第二版)